ひとりでカラオケ、行ったことありますか?
私は昨年デビューしました。といってもまだ一度行ったきりですが…。
※2021/7/23追記
その後、味を占めて月一目標で行ってます。行くとストレスが一旦ゼロになります。マイマイクも買いました。
元来の小心者の私はめちゃくちゃドキドキしながら行ったのですが、めちゃくちゃ楽しかったんです。
ひとりでコンビニ、ひとりでカフェ、ひとりでラーメン屋、ひとりで映画館…行く場所によって難易度がちがうと思いますが、カラオケはどうでしょうか?
しかし、やったことがないという方には是非一度やってみてほしいのです、ヒトカラを。
まず、歌うことは素晴らしい
さて、若者のカラオケ離れと言われて久しい昨今。若者はまるで宇宙空間に漂う者のように、なにからも離れていきますね。
かつて、華やかな遊びの代表的存在だったカラオケも、時代が変わっていくにつれ、よりパーソナルで身近な存在になってきていますよね。
私の周りでも、10代女子からご年配の方まで、年齢も男女も問わず老若男女において「一人でカラオケに行く」という人は珍しくありません。
はるか昔から時代も文化も越えて、コミュニケーションや感情表現として用いられてきた歌。『歌うことはストレス解消になる』ということが科学的にも証明されていると聞いたことがあります。知らんけど。くわしくはググってくださいね!
ヒトカラのメリットとは?
そう、歌うことは本来とても楽しいのです。しかし人に聞かれているカラオケとなると…。心置きなく歌うのに不都合な部分があります。
うまく歌えなくて恥ずかしい
歌いたい曲が必ずしも簡単というわけではありません。
とくべつ歌に苦手意識がある方でなくても「あれっ…この曲いつも聴いてるのに…ぜんぜん歌えねぇ…!」と人前でピンチに陥ったことはないでしょうか?
アーティストが軽々と歌う曲であっても、実はメロディの動きが複雑で一般人には難しい曲であったりします。
その点ヒトカラならば、人の目を(耳を)気にすることはありません。心ゆくまで練習をすることもできますし、途中でやめたっていいのです。

大学時代に、バイトのメンバーで割と大人数のカラオケに行ったことがありました。
私の選曲は、当時はやっていたsuperflyの『愛をこめて花束を』。よく聴いていて家でも口ずさんでいたのでメロディーは頭に入っていました。…しかし。
大サビの盛り上がりの前の、Cメロというんでしょうか?『バイオレットインディゴブル〜!』とパワーボイスの越智志帆さんがのびやかに歌う部分に差し掛かり…その瞬間、私は激しく後悔しました。
…は、恥ずかしい!!!!!!!
この大人数で、気心の知れていないメンバーも多い(気になる人もいる)そんなバイト仲間の中で、大人しく微妙な声量の私が、越智志帆さんの歌う迫力ある熱唱フレーズがうまく歌えるであろうか!!!いや、そんなことはできるはずがない!!!(反語)
0.5秒ぐらいで危機を察した私は、メロディがわからず歌えないふりをしました。
とてもじゃないけど歌えねぇ!!!でも曲入れたくせにメロディわかんなくて黙ってるってのもそれはそれでダサい!!!けっきょく恥ずかしい!!!!!
…というわけで、このとき私は「気心の知れていないメンバーのカラオケでは熱唱系の曲は選ばないのが好ましい」ということを身をもって知ったのです。
あと、カラオケって世代が3歳以上ズレると歌の趣味が合わずお互い不幸です。
歌詞がはずかしい
しかし、気心の知れた友人とのカラオケであっても気まずさはあります。
あんまり暗い曲ばかり歌ってもアレかなとか。心から歌いたい曲より友人の喜ぶ曲のほうがいいかな、とか。
また、歌と切っても切り離せないもの。それは歌詞、つまりはポエムです!
メッセージのストレートな歌詞は、親しい間柄でも気まずい空気になることがあります。
例えば、ちょっとエロい歌詞だとか、女子力が高すぎてぶりっこっぽい歌詞だとか、歌う人の心情を重ねてないか?と思われてしまいそうな歌詞だとか。
かつて結婚が決まったころ、大学の友人達とカラオケに行ったことがありました。
私は当時ラジオで聴いて単純に良いメロディーだなと思った、ゆずの『桜会』を歌ってみたのですが……
その歌詞が「あなただけを愛してる」だの「いつまでもずっと二人で」だの素敵ワードのオンパレード…!!!
たまたま恋人のいなかった友人達の前で、図らずも全力でノロけた形になってしまい「ハハ…ごちそうさま」と言わせるはめになってしまいました。
そんな気まずさもヒトカラならば皆無!好きな歌詞の世界観を思いっきり味わうことができます。
乗り越えたいデメリットとは?
ヒトカラのデメリット。それは、シンプルに「心細い」こと。
むしろたったそれだけです!
ヒトカラならではの気まずさ、それはまずカラオケ店に入ったその瞬間から始まります。
一人で並ぶ受付の気まずさ

みんな一人で来るような店だったらなんの問題もないんですよ。カラオケって、まだまだ圧倒的に複数人で来るのがメジャーなレジャーですよね。(無意味に韻を踏んでみました)
たまたま知り合いが友人と来ていたら…!大人数の団体とはちあわせてしまったら…!そんな密かな恐怖を抱いて、小心者の私は受付に挑んでいます。ここさえ…ここさえ速やかにクリアできさえすれば…!!!!
そんな場面に備えて、ささやかな対策として私が実践していることがふたつあります。
・お洒落な格好で武装していく
お洒落は心の装備です。お洒落な格好で「いつも普通に来てますけど?」という表情ができればもうなにも怖くありません。
そんなふうに大人の女をキメて臨んだ人生初のヒトカラは、前にも後ろにも一人で来ているおじいちゃんおばあちゃんが並んでました。
・男子の大群が来そうな時間帯に行かない
ヒトカラに臨むとき私が最も警戒しているもの、それは、男子の大群です。
男子は正直です。思ったことを言います。そして友人達と一緒でテンションも上がっているとなれば、なにを言われるかわかりません。
うっかり「あのオバさん一人で来てる(笑)」などと言われてしまったら、必死で平静を装う私の繊細なガラスの仮面は粉々に砕け散ってしまうことでしょう。
対策として、平日の日中の半端な時間にしかヒトカラには行かないようにしています。
さて、最初の受付を突破して部屋にこもってしまえばもうこっちのもの。
ドリンクバーは人と来たって一人なので、いつもどおりです。しかし、なにか飲食物を注文したとき、また気まずい場面は迫ってきます…。
店員さんが部屋に来たときの気まずさ

きっと連れがいるのなら笑ってごまかすこともできると思います。
しかし、一人だからと個人的な趣味の曲を熱唱しているとき、見知らぬ他人が部屋に入ってくる気まずさよ。
一体なんの罰ゲームだというのでしょうか。あなたはそのまま歌い続けられますか?
もしかしたら店員さんも「へぇ…こういう曲ひとりで歌ってるんだ」とか思うかもしれません…や、やめてくれ…!心を持たないロボにでも届けさせてくれ!!!!
※2021/7/22追記
一部のカラオケボックスでは無人で注文したものが配達されたり、居酒屋等で配膳ロボが活用されたりするようになってきました。いいぞ、もっとやれ!
心細さと自由のヒトカラ

さて、物事にはなんでもメリットとデメリットがあります。でも、受付や店員さんへの気まずさなど、せいぜいほんの数分。
長い人生においては一瞬です。
そもそも人の命など宇宙の歴史からするとまばたきのようなもの。ひとときの気まずさなど、もはや気のせいでしかありません。
歌いたいときに歌いたい曲を思いっきり歌う、そんないくつになっても続けられるストレス発散法を、私は精神安定のため今後も定期的に行っていきたいと思います。
ちょうど今、子犬の世話で発狂しそうなので、明日あたりちょっと行ってこようと思っています。
ではでは。